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順調に登山中

 今日はレスト。これまでの登山を振り返ります。

 ベース開き後はしばらくのんびりと過ごします。さすがにまだこの標高では息が上がるので、荷物の整理をしたり、ベース周辺を散歩したり、とにかく無理せず身体を慣らすことに専念します。座り込んで作業して立ち上がると、ふらっと立ちくらみしたり、集中してパソコンに向かっているとあっという間に頭が痛くなります。簡単な計算も難解になります。


 HANA5

 特にこんなガテン系の仕事は大変!

 でもベースキャンプは快適そのもの。コックをはじめ、6人のネパール人スタッフが、モーニングティーに始まり、三食かなりおいしい食事を提供してくれます。こういう生活に慣れてしまうと、日本に帰ってからが大変ですね(笑)

 身体が慣れてくると、徐々に高度を上げながらルート偵察。ベースからはまずはモレーンの横断。
このルートは我々が初めてと思われていましたが、ところどころケルンや踏み跡があって、我々が初めてではないことが分かります。しかし、ほとんど誰も通っていないモレーンは、大きな石も不安定。ルートを選びながらケルンを積みつつ対岸まで進みました。対岸が本来ベースとしたかった場所。川が流れ、非常にいい場所だっただけに残念。途中の地形の変化でここまで来ることをあきらめ、急遽ベースの場所を変えました。ところが後日、ここにヤクの群れを誘導していたグループに遭遇し、唖然としました。やはり地元は強い!

 C1は5560mに設営しました。

 HANA6

 ここから氷河が始まります。ベースからここまではトレッキングシューズで上がれます。順応していると3時間くらいの行程。思った以上に近いものです。途中でエメラルドグリーンの池があります。荒涼とした土地に忽然と現れた緑。その緑の美しさに、呆然としてしまいました。写真は信大ブログにアップされています。ぜひご覧下さい。こういう予期せぬ出会いも楽しみの一つです。

 C1からようやく登山、という感じです。氷河はおとなしく、簡単に突破できると思いきや、思った以上に迷路でした。

HANA7

 ところどころ氷が出ていていやらしい部分もありましたが、まずまず順調に高度を上げていき、9月28日の時点で6000mまで到達しました。

 今回の登山は、現役の大学生やヒマラヤ初めてのOBも多く、かなりゆっくりとしたスピードで登っています。こういう形態(極地法)の登山は実に8年ぶり。最近の登山と勝手が違うので、少しずつ思い出しながらです。でも僕にとっては後半のクライミングの順応でもあるので、ここでは身体を作ることに専念したいと思います。7000m越えるのも久しぶりだし・・・

 今日から順応の最終ローテーション。これが終わると今度はヒムルンヒマール登頂のローテーションとなります。

 今後の更新も信大ブログ中心で行います。ぜひご覧下さい。
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パタゴニア

BC開く

 お久しぶりです!9月18日にベースキャンプに到着しました。

 道中ずっといい天気で、本当にモンスーン?というような天気でした。実はキャラバン初日の夜から体調を崩し、3日間くらい薬を飲みながらのつらいキャラバンでした。この道はアラウンド・アンナプルナ(アンナプルナ山群一周のトレッキングルート)で、13年前にも通った思い出深い道なのですが、その時も体調を崩して、本隊から1週間ほど送れて歩いた記憶があります。またその時のようにならなくて良かったです。

 13年間で街道の様子は一変し、かなり奥まで車が入り、車道はさらに奥に向かって
工事中の有様。記憶にあったのどかな雰囲気はどこへやら・・・悲しいものです。でも人は変わらず。何度も癒される瞬間がありました。


HANA1


 キャラバン4日目からアラウンド・アンナプルナの街道から離れて、入域にパーミッションが必要なプーコーラ流域に入りました。13年前はかなり道が悪く、自分達で道を切り拓いた部分もありましたが、
現在はトレッキングルートとなっており、かなりいい道になっていて驚きました。


HANA2


 途中の放牧地に、ロッジが出来ているのにも驚きました。新築中のロッジも何軒かありました。10年後は賑やかなトレッキングルートになっているかもしれません。

 6日目にプーガオンという集落に到着しました。ここは完全にチベットの文化圏。標高は4080mです。集落の様子はまさに世界遺産級です。順応運動を兼ねて町を見学しました。


HANA3


 7日目(9月18日)に、ベースキャンプに到着。しかし、当初予定していた場所には到達できず、信州大学が94年に遠征したギャジカンのベースキャンプを使うことになりました。ここから目指すヒムルンヒマール、ヒムジュン、そしてネムジュンをはっきり見ることができます。周囲を山に囲まれた草原で、すばらしいベースキャンプです。ベース手前の風景がこれ!


HANA4


 ベースからはもっと山が近くに見えます。

 今日は登山の安全を祈願するプジャがありました。ベースキャンプにタルチョーが上がると、いよいよ登山開始!です。

 ではまたの更新をお楽しみに! パタゴニア

いよいよカトマンズ出発

 いよいよカトマンズ出発です。13年前は4日間かかった道のりが、今ではバスで半日になりました。
便利になった反面、味わいがなくなったようで少しさびしい気持ちになりました。

おやじ

 こんな職人さんはあちこちにいます。

 カトマンズの喧騒から離れて、やっと居心地良くなりました。
明日からいよいよキャラバンです。
パタゴニア

準備完了‼ カトマンズ出発‼

 カトマンズに到着して3日間、毎日ハードなスケジュールで準備に追われまし
た。
 ネパールでの登山は久しぶりなので、エンジンがかかるのが少し遅かった気が
します。
 2日目になってようやく片言のネパール語や、ネパール的な勢いも戻った気が
しました。


野菜


 市場に行ってこんな野菜に囲まれていると、自然とスイッチが入るものです。
エネルギーをたくさんもらいました。

今日はボダナートというお寺でプジャ(祈祷)をしてもらいました。


ボドナート


 ヒマラヤ登山前は、毎回どこかのお寺で安全祈願をしていますが、
今回も改めて気が引き締まった気がしました。

 さて、明日からベースまで約10日間のキャラバンとなります。
ほぼチベットの国境線上まで行くため、長いキャラバンとなります。
ヒマラヤらしい長大なアプローチ。これもまたなくてはならないスパイスです。

 谷の中を歩くので通信ができるかどうかわかりませんが、
チャンスを見つけてキャラバンの途中経過もお伝えできればと思います。

 では行ってきます!
パタゴニア

間もなく出発

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いよいよカトマンズに向けて出発です。本当に久しぶりのネパール。楽しみです! パタゴニア

宴のあと・・・

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気がついたらなくなっていました・・・
韓国はうまいですね! パタゴニア

韓国上陸!

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あまりにも近くて、外国に来た感じがしませんね・・・ パタゴニア

行ってきます!

20090906124652
今日はソウルまで! パタゴニア

2009ヒマラヤ遠征

いよいよネパールに旅立つときがやってまいりました。

ネパールは8年ぶりです。
最後にネパールヒマラヤを登ったのは、ローツェ南壁の遠征で、当時25歳。
それ以降はインドヒマラヤやアンデス等に行きました。途中で怪我による中断がありましたが、
またこうやってネパールヒマラヤに登ることができて本当にうれしいです。

今回僕が行くところは、ペリヒマールという山域です。

perihimal.jpg

左から
ヒムルンヒマール
ヒムジュン
ネムジュン
と続いています。
マナスルの西、アンナプルナⅡの北側です。

実はその山域には13年前に行ったことがあります。
初めての海外登山でもあったラトナチュリ。その山がペリヒマールにありました。
当時は外国人には解放されていない地域で、ネパール警察とジョイントで登山しました。

今回はまず、ヒムルンヒマールに登ります。
この山には現役大学生も参加します。何とか彼には登ってもらいたいものです。
そのあと、ネムジュン北西壁の初登攀、ヒムジュンからヒムルンヒマールへの初縦走を計画しています。あまり情報のない地域ですので、早く行って山を見てみたいです。

ようやく準備が終わって、あとは出発するだけとなりました。

今回は衛星通信機材を持ち込み、現地からブログを更新します。
このブログもたまに更新するかと思いますが、最新情報は、

信州大学山岳会60周年記念事業のブログ

をご覧ください。

では留守中ご不便をおかけしますが、よい登山報告ができるよう頑張ってきます!

パタゴニア
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Author:hanatani
花谷泰広(Hanatani Yasuhiro)
Climber,Mountain Guide
http://first-ascent.net/

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