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パタゴニア

復活

ようやくブログを更新することができました。

更新できない間もたくさんのアクセスがありました。
皆様、本当にありがとうございます。
これからもいろいろ発信していきますので、楽しみにしていてください!

今週は久しぶりに乾いた岩でフリークライミング。春の陽だまりの中、とても平和なクライミングを楽しみました。当然のことながら結果は散々。でもこれから徐々に調子を上げていきます。

黒部横断の報告、剱岳の取り付きまで来ました!

ぜひご覧下さい。

北岳登頂の話題などは、また週明けに。
北岳、すごかったですよ~。
登頂日は13時間行動。僕は先頭で8時間連続ラッセル。。。
笑いあり涙ありの?北岳もお楽しみに。

予告に1枚のみ
DSCN1026.jpg


明日からは鋸岳の縦走テント泊で楽しんできます!
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パタゴニア

西岳・権現岳・編笠岳周遊 テントで1泊2日

3月15日~16日は南八ヶ岳をテントで周遊しました。
赤岳や阿弥陀岳と違って、人は少なく静かな山登りを楽しむことができました。
初めてのテント泊にもお勧めですよ。

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西岳山頂の眺め

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快適なテント

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鍋のあとのラーメンは最高!

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見事な雲海

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こんなワンショットも!

このコース、来シーズンも行います。
初めてのテント泊には最適ですよ!
パタゴニア

黒部横断 大タテガビン第二尾根 その2

2月28日
一晩でどれくらい積もったのだろうか?
ホテルガビンの快適な一夜は、この日の朝の景色からは想像もつかないほど快適だった。
次第に天気がよくなる予報。
しかし、完全に自然に戻っている。見事に降り積もったものだ。

IMGP5017.jpg

バンザイラッセルでスタート。平地でばんざい。半端じゃない。
当然ながら、全く進まない。

気の遠くなるようなラッセルを繰り返して、ようやく南尾根P4。
ここから大キレットになっていて、懸垂で下りなければならない。

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黒部の底に下りた時のことを思い出し、万全の体制で下降する。同じミスは繰り返さない。
出だしはブッシュの急斜面。
こんなところは長い懸垂はハマる。シングルでこつこつ下りる。
だんだん傾斜が出てきて、最後は完全に空中懸垂。
結局3ピッチでコルに下りることができた。大きなトラブルはなかったけど、
重荷を担いでの懸垂は体力を奪われるものだ。

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その先もラッセルは続く。

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結局最後はスコップで雪洞3つ分くらいの雪をかき分けながら、小ピークを超えたところで時間切れ。

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その先もしばらくリッジが続きそうな感じだったので、2100mの地点のリッジ上にテントを設営。

IMGP5029.jpg

明日の晴天の予報。本日の獲得距離、地図上で1.5cm。
黒部ダムが見える。
ダムがなかったら、と想像してみる。もっとこの山は深かったに違いない。
見渡す限り山しか見えないこの場所で、僕はこの上ない幸せとちょっぴりさびしさを感じた。

2月29日
非常によい天気。
ここ黒部において何が一番快適か、と聞かれたら「乾燥している状態」と答えるだろう。
2日続けての晴天のおかげで、ウエアその他は完全にリセット。気持ちがいい。

DSCF1558.jpg


しかし、天気予報は明日からの悪天を告げている。
今日のうちにどこまで進むことができるか。

昨日のうちにほぼ核心は抜けていたので、いいピッチで進む。
雪もあっという間に締まってくれた。黒部の雪は本当に不思議だ。
出発してしばらくはアップダウンのある雪稜。苦労の割には距離は出ない。

しかし、P2あたりからロープなしで行動できる箇所が増えてきて、ますますペースが上がる。
P1過ぎたあたりから完全にロープを解き、締まった雪に助けられてあっという間に黒部別山南峰に到達。

ここでようやく剣が見えた。

DSCN0883.jpg

鳥が翼を広げたようなその姿は本当に美しい。

DSCN0885.jpg

いよいよここまでやってきたか。
まだ時間はある。天気もいいので進めるだけ進むことにした。

ハシゴ谷乗越との分岐から八つ峰の4の沢に向けて、谷の中を一直線に下降。

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剣沢もほぼ完全に雪に没していたので、簡単に渡ることができた。
八つ峰3稜を少し登った台地にテントを張る。長い一日だった。 パタゴニア

黒部横断 大タテガビン第二尾根 その1

2月26日
朝から天候が悪い。予報では日本の南岸を低気圧が通過。その後冬型に。
午前中はそれほど影響はないと思ってたけど、朝からどんどん天候が悪くなっていく。

DSCN0804.jpg

湿雪がウエアにまとわりつく。表層にはかなり立派な弱層があって、行動も慎重になる。
みんなはどう思ってたか分からないけど、僕は今日中に第二尾根抜けて南尾根に取り付けたらなあ。。。
なんて考えていた。
第二尾根そのものには難しいところはなく、隣に見える第一尾根のいかついリッジに比べたら平和そのもの。
ところどころ乗越すのに手間なキノコ雪はあったけど、概ね順調に進んだ。

IMGP5000.jpg

でも相変わらずトップは空荷。雪は深い。
午後になって雪と風が容赦なくたたきつけるようになった。
パタゴニアってこんな感じなんかなあ。。。などと考えながら、でももっとすごいんだろうなあ。
でもここの気象条件も、世界的に悪いんだろうなあ。。。
尾根がだんだん広い斜面になって消えた。もういつ雪崩れてもおかしくない。
しかしどこもテントを張れそうな場所はない。行動食を前倒しでザックの奥から引っ張り出す。
腹が減っては戦はできぬ。
とにかくいい場所が見つかるまで行動し続けるしかなさそうだ。
トップのラッセルでどんどん雪崩が発生する。
ラインを選んで慎重に進む。
出発から12時間。
ようやく1960m付近にテントを設営。吹き溜まりの悲惨な場所だったが、ここ以外に張れそうな場所はない。
全身ずぶ濡れ。
空炊きしても乾きそうもないくらいに濡れてしまった。
恐るべし、黒部の雪。

2月27日

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天気予報では全く行動できなさそうなことを話していたので、あきらめてゆっくり寝ていた。
朝起きてまず雪かき。
テントが半分埋まってしまった。今日は一日中雪かきか~と思っていた。
ところが様子がおかしい。だんだん明るくなってきて、太陽が出てきたではないか。
晴れている!
あわてて準備をする。
どうせ夜はまた冬型で荒れる予報。今の場所ではしのげない。
それにこの先は南尾根P5の基部をトラバースしなければならない。これ以上積もると行動そのものが
危うくなる。

DSCF1529.jpg

この先に幕営地があるかは定かじゃないけど、とにかく動ける時には動かなければ、いつまでたっても
前に進まない。
1ピッチ懸垂した後は、岩の基部をトラバース。
何とかいい場所はないものかと探していたところ、なんとホテルのような岩小屋があるではないか!
これを逃さない手はない。
翌日のためにロープをFIXして、岩小屋にテントを張る。

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「ホテルガビン」と名づけたその岩小屋で、久しぶりに平和な夜を過ごすことができた。
本日の獲得距離、地図上で1cm。
パタゴニア

北岳山頂

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頑張った者だけが得られる充実感。
お客様、本当に頑張りました! パタゴニア

北岳

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本物のみが持つ迫力。 パタゴニア

しばらくお休みします

いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

しばらくブログを更新できる状況ではなかったのですが、この先も時間をかけて更新はできなさそうな感じです。
携帯から更新できる時は更新したいと思います。

黒部横断の報告も中途半端で中断してしまいますが、
少し落ち着いてから改めて書きたいと思います。

うれしい話題は、位置の現役が単独で南アルプスを32日間かけて縦走し、昨日下山しました。
いまどきここまで気合の入った登山は聞いたことがありません! パタゴニア

西岳山頂

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微風快晴。
素晴らしい展望の山です。 パタゴニア

黒部横断 大タテガビン第二尾根

次回予告編!


パタゴニア

黒部横断 黒部の写真

続いて写真中心に。

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大タテガビン第一尾根(左)と第二尾根

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下降した岩壁

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第二尾根取り付き付近のラッセル(背景は第一尾根)
fs
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同じく第二尾根取り付き付近

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雪に埋まる黒部峡谷

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下降した尾根の末端
左側が新越沢
もう少し右にラインをとるべきだった。しかし、次回はもっとうまく下降できそうだ。

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右奥が鳴沢岳。延々と尾根を下降。

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第二尾根1300m地点。早めに切り上げしばし休養。

次回は第二尾根~黒部別山南峰まで行けるかな?
なんせ4日かかってますから。。。

では次回もお楽しみに!

明日は南八ヶ岳テント泊で楽しんできます。

パタゴニア

黒部横断 黒部の底

黒部横断連載?3回目です。
長文です。
しかも記事を2回に分けます。最初の記事は文章中心。次の記事は写真中心です。

2月25日
朝は曇っていたが、だんだんよくなる予報。
木の間から対岸にある黒部別山の姿も見ることができた。

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快適な雪庇下のテントを撤収して出発。ここから先は懸垂で下りるしかなさそうだ。
地図だけではどのように下っていいやらさっぱり分からない。
有視界で現場判断。でもなかなかうまくいかないものだ。

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「だいたいこのあたりかな?」
だれも確信的な判断はできない。オンサイトで下降する難しさ。荷物が重いだけに、失敗は許されない。

だんだん傾斜がきつくなってきた。
足元はすっぱり切れ落ちている。
どうやら岩壁の上に出てしまったらしい。
ここまで懸垂で2ピッチ下りてきてしまった。もうここを下りるしかない。
狭い場所からの懸垂。僕が下りて様子を見ることに。

バックアップをとって、慎重に下降。
さあここから、というところでもう一度ロープを手繰って下に落とす。

ロープはむなしく宙を舞っている。

どうも1ピッチでは足りないようだ。

仕方なく、5mほど根性で登り返して、そこにあった立ち木に支点をとって再度懸垂。
ロープはギリギリ下に届いていないが、フォールラインから5mくらい右側にブッシュが見える。
そこまでは届くと判断した。

下降開始。

下りはじめてしばらくして、身体が壁から離れた。
見た目以上に傾斜がある。
下りる前にもっとちゃんと考えておくんだった!
当然重荷に引かれて、ひっくり返りそうな体勢になる。ザックのバックアップが必要だった。うかつだった。初歩的なミス。

もうどうしようもない。

とにかくどんどん下る。
筋力には自身があるけど(笑)さすがに腹筋も限界に近い。身体も回転し始めた。
ザックの紐のせいで朦朧としてくる。

このままではヤバイ。。。
ザックを捨てるか?でも下は川が流れている!何とかするしかない。

それからは一瞬だった。腕っ節には自信あり。
30キロオーバーのザックを空中で外して、身体の前に持ってきて、
あらかじめつけておいたザックのセルフをとりあえずハーネスのランヤードに固定。これで開放された。

上で待っている2人は、最初その様子を笑いながら見てたらしい!
でも空中でくるくる回り始めてからヤバイと思ったらしく、さらにザックをおろした瞬間はまさかとも思ったとさ。。。でも動作があっという間だったと。

思い出に残る懸垂下降は続く。

ブッシュまでの水平移動が最悪。
進行方向が反重力に変わったとたん、荷物が動作を封じ込める。
必死に岩をつかみ、身体を左に動かし、ヒールフックやジャミングをきかせつつ片腕はレスト。
その繰り返しでじりじり進み、何とかアンカーとなり得る木の幹をつかむことに成功。

地獄のような時間がようやく終わった。

「バックアップちゃんととってくださいよ~!」
言うまでもなく、僕の様子を見てちゃんと準備をする上の2人。

2人目が下降。
バックアップ長すぎ!

DSCN0731.jpg


自分もこれよりひどい体勢だったと思うと、つくづく判断が甘かったと反省せざるを得ない。

3人目が下降して、さらに1ピッチ下降して黒部の底に降り立つ。

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長い下降がようやく終わった。

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下降した場所から上流側(横断した部分)

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下流側(正面は壁尾根)

黒部の底からの眺めは素晴らしい。
ここにいるだけで感動する。
圧倒的な迫力に、自分の存在のちっぽけさ、そして何か、本当にここにいていいのか。。。
そんな気にさせられる。

この日は大タテガビン第二尾根の1300m地点まで上がって幕営。

続いて次のエントリーはこの日の写真ばかりを集めてアップします。 パタゴニア

赤岳主稜 春本番

山頂から携帯で更新しましたが、本日は日帰りで赤岳主稜に行ってきました。

予報でも今日は春本番。朝から気持ちのいい天気でした。

DSCN0932.jpg


7時半ごろから歩き始め、主稜取り付きが10時30分ごろ。
すでに何パーティーかが取り付いていました。
友人ガイドの声も聞こえます。
しばらく黒部にいてあまり聞いていなかった声なので、なんだかうれしくなりました。

今回は登攀システムも含めて、講習的なものをご希望されていましたので、
前半は僕がいつものようにトップで登り、いろいろな支点構築の方法やビレイの方法を見ていただきました。

クライミングは快適で暑いくらい。
今日は本当に暖かい一日でした。
素手でクライミングができるくらいで、途中からアウターシェルを脱いだくらいです。

DSCN0941.jpg


身体もほぐれてきたところで、今度はトップで登っていただき、実際にやっていただきました。

基本的にはピナクル状の岩にスリングをかけ、それを支点として利用する方法がほとんどでしたが、
これこそがナチュラルプロテクション。

ボルトが散見される八ヶ岳でも、ボルトを無視して登るとまた新しい世界が広がるかもしれません。

最初はすこし戸惑いが見られましたが、最後は非常に素早く支点を構築し、ビレイをされていました。やはり繰り返し練習して、身体にしみこませることが大切ですね。

DSCN0947.jpg


山頂でも、のんびりと昼寝をしたいくらいの陽気でした。

今回はお客様の力量をしっかり把握できていましたので、このような登攀が可能でした。

ステップアップを考えている方には、プライベートガイドでも今回のような講習的な要素を多くして登っていただくことも可能です。プライベートガイドだからこそできる内容です。
興味がある方は、是非お問い合わせ下さい。

最後に、美濃戸に入る林道はかなり悪くなっています。
雪が深く、スタックしやすい状態です。
どんな車もチェーンをつけてください。
今日も一台スタックして、後から押して何とか復帰しました。4WDでしたが、チェーンはつけていませんでした。
四駆の車であっても、悪路の運転に不慣れな方は絶対無理をせず、美濃戸口の駐車場から歩くことも考えて下さい。

パタゴニア

赤岳山頂より

20080313125533
無風快晴。赤岳主稜、快適でした。 パタゴニア

黒部横断 黒部を目指して

2月22日は入山初日にふさわしい天気で、順調に進んだ。

翌23日からは天候は下り坂の予報。
朝早くにテントを撤収して鳴沢岳を目指す。
稜線はもなか状の雪で、ズボズボ埋まって歩きにくい。
だんだん天候が悪くなる中、鳴沢岳に到着。黒部に向かう下降路はすぐに見つかるが、吹き上げてくる風と雪で視界が奪われる。

一時間ほど我慢して進むと樹林帯。
やっと一息つくことができた。
しかし、後で知った話だけどこの日は春一番だったそうだ。
雪はどんどん降りしきり、あっという間に積もっていく。

DSCN0698.jpg

僕らが今回下降した尾根は、鳴沢岳から北北西方向に伸びている尾根だった。
過去に下降した記録は、ちゃんと調べてないのでよく分からないけど、新越沢の出合に出る尾根だ。
この尾根は大タテガビン第一尾根に取り付くには最短。
標高1600mあたりから黒部に向けて急降下しているが、そこから先のルート取りがポイントになりそうだ。

視界があったおかげで、ところどころポイントとなる分岐は見逃さずに通過。
1600m付近からところどころロープを出して1250m付近まで下降。

ウエアはこの頃すでに氷の鎧。
とっても湿った雪で、全てを凍りつかせる勢いで降っている。

さすがに雪がひどくなってきたので、テン場を探すことにした。
これ以上下降すると、もう黒部に下り切るしかない。

しかし、それにしてもひどい雪だった。
あっという間に20センチくらい積もってしまう雪。
普通にテントを張ったら、あっという間に埋没してしまう可能性があった。

しばらくテン場を探していたら、ちょうどおあつらえ向きの場所を発見。
巨大なキノコ雪の庇の下に、ぽっかりと空いたスペースがあった。

かなり大きな庇で丈夫そうだったので、その下を少し拡張。

DSCN0701.jpg

これで何とか安心して眠れそうな場所は確保できた。

その日の天気予報では、大雪に警戒するよう呼びかけていた。
北陸地方の山沿いでは一晩で80センチの積雪の予報。
まあでも、落ちつける場所は確保できたわけだから、じっくり粘りますかね。

2月24日は結局停滞。
富山県の入善町では高潮の被害もあった模様。日本中大荒れの一日だった。

僕らは動くことができず、一日中トランプですごした。
2年前のインドの日々を思い出す。あの時も、暇さえあれば4人でトランプしてたっけ。

それにしても、停滞って何にもしてないのに腹が減る。

夕方ごろから小降りになり始めたけど、累積の積雪は1m以上。

この夜、目標の大タテガビン第一尾根はあきらめることにした。
取り付きまでかなり長い時間ルンゼを登らなければならず、今の雪の状態ではとても突っ込めるはずもない。常識的な判断だった。

山のご機嫌を伺いながら、と思っていたけど、これだけ圧倒的に降られてしまうとどうしようもない。

明日はいよいよ黒部の底。
どんな世界が待っているのだろうか。
パタゴニア

黒部横断 序章

まだ夏の真っ盛り。立山の文部科学省登山研修所。

隣で学生たちが、今回の研修会でどこを登るのか検討している。
その横で僕たち二人は、今回の計画を練っていた。

やっぱり講師自ら楽しく山の計画を練っているところを見せなきゃ夢がないよね!
そういって話し始めた二人は、だんだん真剣になっていった。

最初はこの夏のアンデスに向けてのトレーニング、なんて考えてたけど、
計画が膨らんでいくと緊張感がどんどん高くなる。トレーニングなんて言ってられない。本気の勝負になりそうな予感があった。

黒部川を横断して黒部別山の大タテガビン第一尾根に取り付き、剣は八つ峰から越える。

自分で言うのもなんだけど、実に美しく挑戦的なライン。

でもそこがどれほど困難なものなのか。
困難であることは間違いないようだ。過去の文章を読んでいても、どれも苦闘している。しかし、実感がわかない。正直なところ、よく分からない。山が持つパワーが圧倒的で、どんなことが起こるのか、どんな状況になるのか。。。

考えれば考えるほど不安になる。そして馬鹿らしくなる。考えることをやめる。

結局のところ、行くしかないわけだ。
行って自分の五感、いや、六感で感じて「登らしてもらう」
冬の黒部ってそんなところなんじゃないだろうか。

長期間の山行に耐え、苦しみを喜びに変える術は人一倍身につけているはずだ。
あとはお山のご機嫌を伺って登らせてもらおう。

年が明けて3人で挑戦することが決定。さあ、行きますか!

2月22日
扇沢ゲート~扇沢~新越尾根~後立山稜線

DSCN0653.jpg
入山時の荷物

久しぶりの重荷になった。たぶん35キロ。食料が多すぎた、かな?
まあ担ぐしかないか。

DSCN0655.jpg

扇沢までは除雪された道を2時間。工事の車がどんどん抜いていって実にむなしい。
後立山の稜線が聳えている。いきなりうんざりする。真っ白だ。今日はどこまで行けるのやら。

扇沢から尾根の取り付きまではすぐだ。ワカンを装着する。
雪は思ってたよりもしまってて沈まない。でも荷物が重すぎて、空荷でのラッセルとなる。
このあと結局、全行程トップは空荷のラッセル。
セカンドはそれなりに沈むのでつらい。
DSCN0667.jpg


こんな時はおんなじ音楽が頭の中をぐるぐる回転する。最近気に入っている曲から、小学校の時に習った歌まで。なぜだろう?突然流れ始めて一日中流れている。

行動食をほおばる時だけが唯一の楽しみ。
肩への食い込みがボディーブローのように体力を奪う。そんな時、ザックを投げ出したくなる。何でこんなことしてるのかな?

DSCN0672.jpg
鳴沢岳付近

DSCN0680.jpg
もううんざり

でもこの日は順調に進んで、稜線にある小屋の近くにテントを張ることができた。

稜線から黒部別山と剱岳と初めて対峙する。

率直な感想。
「うそ。まじで?あんなに遠いの?」

しかも、黒部別山。いかつすぎない?
DSCN0689.jpg


こんな絶望感を味わうのも黒部の醍醐味なんだろう。

そしてこの絶望感は、単なる序章に過ぎないことをうすうす感じつつ、入山初日をカレーで祝う。
夜、月明かりに輝く黒部別山は、どの山よりも輝いて見えた。
パタゴニア

アイスクライミング 小川山・唐沢の滝

週末はアイスクライミングでした。
とは言っても、だんだん登攀できなくなってしまったエリアが続出。
八ヶ岳の氷も穴ぼこだらけの予感。

アイスクライミングは、やっぱりちゃんとアックスで打ち込める氷でないとなあ。

いろいろ考えた結果、穴場であろう小川山の唐沢の滝に行ってきました。

お客様は始めてのアイスクライミング。ビレイも懸垂下降も、そしてマルチピッチも初めて。
集中して登りに打ち込めるうってつけの場所でしょう。

土曜日は貸切。
トレースも残っていて、予想以上に快適なアプローチでした。
そして出迎えてくれた滝がこんな感じ。

DSCN0918.jpg


はい。大当たり!

見事に発達していました。

おまけに誰にも傷つけられていないフレッシュな氷。最高です。

土曜日はトップロープを張って下部を徹底的に登りました。
何本もルートは取れるので、よい練習になりました。

翌日に差し支えない程度で登って、基本的な動きをマスターしていただきました。

この日の夜は先日の黒部横断プチスライドショー。
夜12時まで盛り上がってしまいました。

日曜日(今日)も同じく唐沢の滝へ。
今日はもう1パーティーいらっしゃいました。

いよいよマルチピッチデビュー。
まずは下部で昨日の確認とウォーミングアップ。
そしていよいよ本番です。

1ピッチ目は難なくクリア。とてもよい感じです。
2ピッチ目は短いけれども少々傾斜がある氷。いろいろルートは取れそうだったけど、お客様の希望通り一番傾斜のある部分を登りました。
氷の質がよくて快適だったけど、落ち口が少々いやらしい氷。
ここも登り応えがあってなかなかでした。

登ってこられたお客様も大満足のご様子。

このあとは懸垂下降で取り付きに戻りました。

あとは時間の許す限りトップロープで楽しみました。

DSCN0928.jpg


唐沢の滝は、アイスクライミング初級者にはよい場所だと思います。
2月以降がよいコンディションでしょう。
午前中は日が当たってだいぶん溶けていましたが、午後になると日が翳り、よい感じで登ることができます。

アプローチの雪が深く、トレースがないときは金峰山荘から2~3時間ほどかかると思われます。
(ちなみに昨日荷物をデポしてほぼ空荷の今日で1時間)

パタゴニア

ヤマケイJOY 春号

黒部横断の報告は、もう少し落ち着いてからにしたいと思います。

その前に、昨日帰宅すると、ポストの中にヤマケイJOYが入っていました。

現在発売中の春号に登場しています。

DSCN0914.jpg


このときの撮影、まさかカメラマンさんまでいらっしゃるとは知らず、とても緊張しました。

おまけにジーパンでクライミング。
しかもカラビナが横になって。。。
いろいろ体勢入れ替えてポーズとってたので、そのせいでしょうね。

とまあガイドらしからぬ部分も見受けられますが、もしよろしければご覧下さい。



今日は片付け&たまっている事務仕事の処理に追われてます。
でも半月ぶりの自宅は居心地がよくて、ついついボーっとしちゃうもんですね。
パタゴニア

無事下山

20080305211033
いろいろありましたが、剣を越えて無事下山しました。
ただいま打ち上げしてます。
詳細は後日。

※写真に写ってるのは、一緒に行った仲間です。 パタゴニア
プロフィール

hanatani

Author:hanatani
花谷泰広(Hanatani Yasuhiro)
Climber,Mountain Guide
http://first-ascent.net/

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